[[events]]

*春セミナー2017 [#v78347ef]

**概要 [#o1c531e1]

:春セミナーとは|S2S団員が勉強してきたことを一般に向けて講義します。非団員の方や高校生の方、どんな方でも参加できます。また部分参加も可能ですのでぜひお越し下さい!
:時期|3月13,14,15,23,24日
:場所|京都大学吉田キャンパス北部構内理学研究科6号館207講義室

//概要が決定したら外部公開ページで宣伝。
**プログラム [#c6d5d144]

//-名前をクリックすると, 前提知識とアブストラクトが読めます(準備中)

-3限…13:00〜14:30, 4限…14:45〜16:15, 5限…16:30〜18:00
|20|120|120|120|120|c
|~ |03/13(月)|03/14(火)|03/15(水)|03/23(木)|03/24(金)|h
|~3限|スペクトル分解とEgorovの補題([[ryo]])|概正則曲線のモジュライ([[まさおにぃ]])|スピンスピン!!([[たっつー]])|複素解析と流体力学([[炬燵]])|零点定理の拡張([[松田]])|
|~4限|「数学者のための量子力学入門」を読む([[島地]])|物理と数値計算([[角田]])|圏論的一階述語論理とモデル理論([[あらたけ]])|けんろん!([[今村]])|格子理論([[まれいん]])|
|~5限|||なぜ空は青いのか([[kagakuma]])|||


//|豪雨の気象学&br;([[kagakuma>#kag]])|
//↑こんな感じでタイトル/講義者を入れる
~
~


//アブストはここに↓

//↓テンプレ
//*** 講義者 
//- タイトル:
//- 前提知識:
//- アブストラクト:

*** [[ryo]] [#d138a73f]
- タイトル:スペクトル分解とEgorovの補題
- 前提知識:ヒルベルト空間上の有界線型作用素、ルベーグ積分
- アブストラクト:エルミート行列がユニタリ作用素により対角化されるのと同様にヒルベルト空間上の自己共役作用素(エルミート作用素)はスペクトル分解される。Hilbert空間上の有界線型作用素全体から成る空間B(H)の積と共役について閉じた閉部分空間をC^*-環という。可換C~*-環は局所コンパクト空間上の無限遠点で0になる連続関数のなす空間と同型になり。特に、単位元を持つ可換C^*-環はコンパクトハウスドルフ空間上の連続関数のなす空間と同型となる。さらに、B(H)のC^*-環で弱閉なものをvon Neumann環といい、可換von Neumann環はあるコンパクト空間Γとそれ上の正のラドン測度μを用いてL^∞(Γ,μ)と表される。このアナロジーからEgorovの補題を非可換に拡張できる。

*** [[島地]] [#g112100c]
- タイトル:『「数学者のための量子力学入門」を読む』
- 前提知識:ヒルベルト空間上の非有界自己共役作用素のスペクトル分解定理がわかるくらい
- アブストラクト:量子力学の数理の初歩について話します。
量子系の状態はある複素ヒルベルト空間Hのノルム1の元で表され、系の物理量はH上の自己共役作用素Aで表されるものと定めます。物理量AについてPをAのスペクトル測度としましょう。系が状態ψにあるとき、物理量Aの観測値が区間[a,b]に入る確率は<ψ,P([a,b])ψ>であると定めます。このとき状態ψにおける物理量Aの観測値の期待値は<ψ,Aψ>となります。
古典力学からの類推として、ポアソン括弧を作用素の交換子に置き換えることで量子系に正準交換関係を課します。この置き換えを正準量子化といいますが、古典での時間発展方程式と量子系での時間発展方程式が見事に対応づけられます。またネーターの定理も古典・量子、ともに成立することになります。正準量子化は数学的には、有限自由度の場合はあまり問題なく行えるのですが、無限自由度の場の理論では一概には言えません。
こんな感じの話をします。
- 参考文献:「数学者のための量子力学入門」(原 隆)←pdfで落ちてる

*** [[まさおにぃ]] [#d0c4cdbe]
- タイトル:概正則曲線のモジュライ
- 前提知識:
- Gromov-Witten不変量が困難なく定義できるsemi positiveな閉シンプレティック多様体上の種数0の概正則曲線のモジュライについてその雰囲気を解説する。

*** [[角田]] [#t23e7bb9]
- タイトル:物理と数値計算
- 前提知識:1回生の微積と線形代数
- アブストラクト:工事中(主に常微分方程式・偏微分方程式の数値解法の話になるんじゃないかなあ)
- アブストラクト:物理学では、数値計算を用いた研究が広く行われています。物理学に登場する微分方程式を題材にして、常微分方程式・偏微分方程式の数値解法をいくつか紹介します。計算機は無限大や無限小の値を扱えないため、微分を差分に置き換える"差分法"を用いて微分方程式を解きます。常微分方程式の例として、万有引力が働くときの運動方程式を取り上げ、オイラー法、ルンゲ・クッタ法、シンプレクティック積分法を紹介します。偏微分方程式の例として、拡散方程式を取り上げ、陽解法と陰解法を紹介します。式の意味を視覚的に分かりやすく説明します。そして、実際に行った数値計算の結果を動画でお見せします。

*** [[たっつー]] [#l49d78ec]
- タイトル:スピンスピン!!
- 前提知識:テンソル代数、量子力学におけるスピンの理論(?) (テンソル代数に関しては講義ノートにまとめます。)
- アブストラクト:量子力学を学んだ人は誰しもがこんな疑問を抱くと思います。「スピンって一体なんやねん!」この講義ではそんな疑問に答えるべく、スピンを幾何学的に捉えることを目標としたいと思います。大まかな流れとしては、Clifford代数を用いて特殊直交群の非自明二重被覆となるスピン群を構成し、その表現空間としてスピノル空間を定義します。時間が余れば、スピノル場を考えるために(擬)Riemann多様体の各点の接空間に対するスピノル空間を張り合わせてできるスピノル束を構成するためにスピン構造なるものを定義します。僕自身の理解が浅いためあまり本質的なことは言えないと思いますが、少しでも皆さんの理解の助けになればと思います。

*** [[あらたけ]] [#zf127107]
- タイトル:圏論的一階述語論理とモデル理論
- 前提知識:数理論理学および圏論の入門程度
- アブストラクト:圏論的一階述語論理は、モデル理論に対する函手的意味論としてMakkai & Reyesによって創始された。この枠組みの下で圏論的手法を利用することで、モデル理論のいくつかの古典的結果を一般化することが可能である。しかし、より現代的なモデル理論については、圏論的一階述語論理の顕著な応用は発見されていない。
本講演では、「圏論的一階述語論理の現代モデル理論への応用」の取り組みの一環として、講演者が修士課程において得た成果について概説する。函手的意味論の視点からは、公理系に対してclassifying pretoposと呼ばれる圏を対応させることができる。そこで、圏論的手法によって公理系について調べるためには、pretoposに関する種々の圏論的概念がどのようなモデル理論的概念に対応しているかを調べることが重要になる。本講演では、pretoposの間の函手とモデル理論における「翻訳」との関わりについて述べ、この観察が示唆する新たな「圏論的モデル理論」の方向性について論じることにする。

*** [[kagakuma]] [#n8c60370]
- タイトル:『なぜ空は青いのか』
- 前提知識:簡単な常微分方程式の解法について知識を要するかもしれないが、基本的には一から説明する
- アブストラクト:これは現在Twitterで公開している #摂津北山高等学校理学部 を執筆する準備として勉強したものについて話す。空が青く見える理由について物理学的にきちんと説明することを試みたい。また時間があれば生物学的な理由についても述べられるといいだろうと思うが、質問に答えられる自信がないのでやるかどうかはわからない。この講義は団員非団員かかわらず「s2sってレベル高くて俺には無理だわ」と思っている人のために「自分が話したいことであれば客観的に見たレベルなんて関係ないんだ」というメッセージを込めて行うものである。

*** [[炬燵]] [#w8efdf09]
- タイトル:複素解析と流体力学
- 前提知識:一回生程度の微積分
- アブストラクト:流体力学を用いて複素解析のイメージ作りをします。二次元非粘性非圧縮流体について、通常の渦なしの定義と直感的な渦なしの流れとのズレを見て、それを埋めるために点渦や循環というものを定義します。どんな場所での流れを考えるか(言い換えれば正則関数の定義域の位相的性質)が本質的であること、点渦の性質の良さから導かれる種々の定理、そして流体力学の目で見れば複素解析で登場する数学的なものに物理的な意味を持たせられることを話します。正則の定義から始めるので一回生で習う微積分の知識か熱意があれば大丈夫です。熱意は配布するので、ぜひ聞きに来てください。そして数理流体の沼に片足を突っ込みましょう。

*** [[今村]] [#i6c3ec38]
- タイトル:けんろん!
- 前提知識:なし
- アブストラクト:工事中(圏を定義して米田の補題を示すんじゃないかなあ)

*** [[松田]] [#wd85dcb5]
- タイトル:零点定理の拡張
- 前提知識:可換環論の基礎。準素分解,Zariski位相を知っていると話が早い。
- アブストラクト:体k上のaffine空間A^nとその座標環(n変数多項式環)Γ(A^n)=k[X1,...,Xn]に対して、多項式の集合をその共通零点集合に移す写像Vとaffine空間の部分集合をその上で0になる多項式が成すイデアルに移す写像Iが定まる。Hilbertの(強)零点定理(Nullstellensatz)とは、kが代数閉体のときΓ(A^n)の任意のイデアルIに対してI(V(I))=√Iが成り立つというものであった。これを射影空間P^nとその座標環(n+1変数多項式環)Γ(P^n)=k[X1,...,Xn+1]に拡張したものは射影零点定理(Projective Nullstellensatz)と呼ばれ、少しの例外を除いて斉次イデアルIに対しI(V(I))=√Iが言える。今回はこれらを更に一般のmultispace M=P^n_1×・・・×P^n_r×A^mとその座標環Γ(M)(n_1+・・・+n_r+r+m変数多項式環)に拡張したMulti-Nullstellensatzを定式化できたので紹介したい。

*** [[まれいん]] [#hb969dbd]
- タイトル:格子理論
- 前提知識:Sylvesterの慣性法則、群論(剰余群がわかるくらい)
- アブストラクト:実ベクトル空間に非退化な双線形形式が定まっているとき、Sylvesterの慣性法則により基底を取り換えることでその行列表示を1と-1のみからなる対角行列にすることができました。~
このとき1, -1の数を考えてこれを(p,q)-typeと呼ぶことにすると、n次元実ベクトル空間の非退化な双線形形式は(n,0),(n-1,1),...,(0,n)-typeのn+1種類に分類することができます。~
ではこれを実ベクトル空間ではなく、Z上の自由加群で考えてみましょう。これはベクトル空間とほぼ同じものですが、スカラー倍を実数倍ではなく整数倍のみで考えるのです。
こうすると1/2倍など分数倍ができなくなるため、Sylvesterの慣性法則では考えることができません。ナンテコッタイ/(^p^)\~
今回はこの特殊な場合として、不定値ユニモジュラー格子と呼ばれるものの分類定理を行います。

*** [[炬燵]] [#w8efdf09]
- タイトル:複素解析と流体力学
- 前提知識:
- アブストラクト:


//*** [[circle/宮本]] 
//- タイトル:曲面上のリッチフロー
//- 前提知識:多様体の基礎
//- アブストラクト:ポアンカレ予想解決の為の重要な概念であるリッチフローについて、そのアイデアや二次元における結果を紹介致します。詳細は、下記URLをご覧下さい。

//http://kansaimath.tenasaku.com/wp/wp-content/uploads/2016/01/NARUOHA.pdf

//***[[角田]] 
//-タイトル:カノニカル分布とその応用
//-前提知識:熱力学の知識
//-アブストラクト(仮):統計力学は、マクロな系における平衡状態の性質をミクロな力学の情報に基いて特徴づける学問です。講義では、統計力学に登場する確率モデルの中でも最も扱いやすいカノニカル分布を紹介します。そして、カノニカル分布を用いてよく知られた系の熱力学的性質を導いていきます。

//*** [[松田]] 
//- タイトル:有限体の分類
//- 前提知識:代数の初歩的な知識(多項式環,剰余環など)を知っていることが望ましいが必要なら説明する。
//- アブストラクト:有限体にはどのような構造のものが存在するのか、その一意性や具体的な構成法について紹介していきます。とりあえずは具体的に構成出来るようになってもらえればよいと思っている。余裕があればWedderburnの小定理などにも触れたい。

//*** [[藤巻]] 
//- タイトル:身近なものの色の由来~どうして葉っぱは緑なの~
//- 前提知識:量子力学、光に関する初歩的な知識
//-アブスト:世の中には色のついたものが多くあります。これらの色はどのような原理で色づいて見えるのでしょう?色がつく仕組みの分類とともにその原因を分子のスケールのミクロな観点から見ていきたいと思います。主に吸収による着色の話の予定ですが気が変わったら散乱による着色にするかもしれません。
//-備考:質問たくさん来ると色々議論出来てうれしい。

//***[[あらたけ]] 
//-タイトル:モデル理論入門
//-前提知識:なし(普通の数学に出てくる構造を具体例として言及することはあります)
//-アブストラクト:モデル理論の初歩からはじめて、「モデル理論が何を研究対象としているのか」「どんな定理があり、どんな未解決問題が残っているのか」についてお話しします。特に、「モデル理論という分野はメタ数学として、数学のどのような側面を捉えているのか」について伝えることを目標にします。

//***[[島地]] 
//- タイトル:解析力学入門
//- 前提知識:微分可能多様体の基本的なこと
//- アブストラクト:解析力学の綺麗なところであるハミルトン力学をシンプレクティック幾何の立場から考えます。一般化座標の空間を微分可能多様体として考えたとき、その余接束を、一般化座標と一般化運動量を座標とする空間と考えます。余接束には自然なシンプレクティック構造が入り、これがハミルトン方程式と密接に結びついています。講義ではネーターの定理、リュービルの定理等を紹介したいと思います。時間の都合上、気持ちを説明することが多いと思います。

//*** [[ryo]] 
//- タイトル:C^*環のK-理論~AF環の分類~
//- 前提知識:有限次元の線形代数、ヒルベルト空間および有界線型作用素の定義は仮定します。具体例は函数解析、関数解析続論の内容を仮定します。
//- アブストラクト:有界線型作用素全体から成る空間の閉部分空間をC^*環であり、AF環は有限次元C^*環により近似されるC^*環のことです。C^*環の元を成分とする行列の射影全体をある同値関係で割り、これを拡張したものをK_0-群といい、AF環はこのK_0-群により完全に分類されます。(Elliot)今回はこの証明の概略を説明します。

//*** [[シャノン]] - 
//- タイトル:実多元体の存在問題と特性類
//- 前提知識:ベクトル空間についての基本的な概念、可微分多様体(の定義)
//- アブストラクト:四元数体や八元数体は有限次元の実多元体として有名ですが、いったい実何次元のものが存在するでしょうか?(例えば三元数体とか?)この問題は代数的な問題ですが、実は幾何的な条件から絞ることができます。ここで幾何学における重要な不変量、特性類が登場します。あくまで実多元の話をするつもりですが、一般的な特性類の性質についても少し触れたいです。

//*** [[さの]] 
//- タイトル:数論的力学系入門
//- 前提知識:代数幾何の因子の理論を知っていることが望ましい。
//- アブストラクト:修論でやったことに関連して、Kawaguchi-Silverman予想を紹介します。(達成目標)例を多めに出してできるだけ下回生も付いていけるように努力します。(努力目標)わからなかったらまあそのときはそのときで。(逃げ道)

//*** [[t_uda]] 
//- タイトル: 定常渦斑とその数値計算法
//- 前提知識: 数値計算という概念を存在だけでも知っていること(計算機で近似計算ができるという事実を知っていること)
//- アブストラクト: 最近やっている研究の話をします.

//*** [[井森]] 
//-タイトル:導来圏の構成
//-前提知識:圏の初歩的な用語
//-アブストラクト:加法圏とアーベル圏を導入した上で、圏上のホモロジー代数、圏の局所化などを紹介し、導来圏の構成について講義しようと思います。 

//*** [[今村]] 
//- タイトル:位相のまとめ
//- 前提知識:なし
//- アブストラクト:専門科目「集合と位相」で学習したことをまとめます。距離空間から収束と連続の定義をし、開集合を用いて位相空間にまで拡張させます。


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