[[circle/members]] *島地 [#c9b7c9e6] #contents **自己紹介 [#q814649a] -島地 -基研素論新M1 -tetsu496magiあっとgmail.com -私のgoogleドライブには過去の講義ノートとかライフゲームとか載せてあります。 --https://drive.google.com/folderview?id=0ByUdfudzmAazbUhJRHRNYW5FNHM **本の感想 [#b171be8d] -クソだなとか焚書にしろとか思った本については、書かないことにしました。ここに挙げてる本はみな、ある程度進捗を生んだor参照して、内容や書き方をみた上で、いい本だと思った本です。 ''古典力学'' -早田 現代物理のための解析力学 --sgcの薄い本。変な行間もなく、簡単だが本質的な例が豊富でとてもわかりやすい。拘束系の正準量子化についても書いてくれている。ただ、絶版。 -伊藤 常微分方程式と解析力学 --常微分方程式論と解析力学と可積分系が主に書いてある。論理がややこしい部分は若干あるが、ちゃんと読んだら読める。本を通して同じモデルの具体例に対して複数の側面から見ることをしているので、例を全部読むと理解が深まる。全人類に薦めるいい本。 -Cannas Lectures on Symplectic Geometry --とある日本人研究者による勉強まとめノートが公開されていてそちらも役立つ。(前半しか読んでないので後半のことは知らないが、)書き方は丁寧で、行間は少ない。モチベもある程度書いてくれていて読みやすい。 -柴山 ハミルトン力学系 --(時間周期的摂動に対するKAM定理を参照した程度)sgcの薄い本。KAM定理について主に書かれている。書き方は丁寧。いちおう前提知識無しでも読めそうではある。 ''電磁気学'' -砂川 理論電磁気学 --いい本。行間も少なく、内容も基本的なところをしっかりおさえてくれていて、具体例も多い。 -北野 マクスウェル方程式―電磁気学のよりよい理解のために --微分形式を積極的に使おうとしている。アイデアを知るのにはいい本だが、通読するような本ではないと思う。 ''熱統計力学'' -田崎 統計力学1,2 --わかりやすく書かれている。演習問題的なのが少ないので、筋トレしたい人は院試対策本とかをやるといいのかもしれない。 -小野 初歩の統計力学を取り入れた熱力学 --全部読んではいないのでアレだけど、多くの熱力学の本よりかは読みやすかった。 ''量子力学'' -猪木川合 量子力学1,2 --問題が豊富であることだけが売りかのような評価がされがちだが、多くの他の教科書よりずっとまともな論理展開をしていると思う。数学的なところもいい感じに大雑把に書いているので、数学の人でもある程度読めると思う。 -新井 ヒルベルト空間と量子力学 --関数解析の入門書としてもいい本なのかもしれない。丁寧ではあるが、量子力学の話においては(新井さんの本全体的にだが)若干灰汁が強い。 -新井 量子力学の数学的構造2 --構造1は上の本と被る部分がほとんどで、しかも若干記述が冗長なので読まなかった。構造2は、タイトルのとおり量子力学のモデルであるヒルベルト空間(の射影空間)とその上の自己共役作用素のもつ性質について優しく書かれている。いい本ではある。 -新井 量子現象の数理 --ウィグナーの定理と時間反転の話のところだけ参照した程度だが、様々な内容について書かれている。書き方はやっぱり丁寧で行間も少ない。 ''一般相対論'' -佐々木 一般相対論 --数学的側面についてそれなりに丁寧に書かれた本で、私にはとても読みやすかったしわかりやすかった。完全に厳密に書いているわけではないので、適宜微分幾何の本を参照しながら読んだ。 ''場の理論'' -江澤 量子場の理論 --量子力学の調和振動子の生成消滅演算子の話とか知っていさえすれば読めそうな入門書(?)。物性っぽい内容も豊富で、基本的なアイデアを多く知ることができるいい本。行間は若干広い。また、物性との兼ね合いからか、「ローレンツ不変な場の理論」という素論でのモチベがほとんど語られていない。また、摂動論や繰り込みの話はかなりはしょっている。 -ペスキン --(16章まで読んで終了)モチベがしっかり書かれていて、計算の行間はほぼない。精密な議論を求めるのなら、適宜他の本を読むといいと思う。全体的に読みやすいしいい本。ただ、Part1のはじめのほうの、摂動論に入るまでの部分は、他の本を読まないと分かりにくいと思う。 -スレドニキ --経路積分やダイアグラムや繰り込みの大事なところは基本的に全てスカラー場のところに書かれてある。合う人には合うのかもしれないが、私には章立ての構成の仕方によって逆に見通しが悪くなってるように思えている。ただ、表現論的な話や形式的な話はしっかり書かれているので、そこはペスキンより圧倒的にいい。 -九後 --精密()な論理展開がなされている。ローレンツ群の表現、BRST対称性、BPHZ定理など、多くの場の理論の本で詳しく書いてないところがしっかり書いていてある場合が多く、参考になる。が、若干灰汁が強い。 -ナイア --邦訳版だと基礎編・発展編と分かれているが、核心部は発展編のほうである。基礎編の方は、基本的な内容を書いているものの、くりこみに関してはかなりはしょっている(ので初学には向かないと思う)。ゲージ理論のBRST対称性や、ゲージ理論でのアノマリーとその幾何学的性質、あと標準理論について詳しく書いている。また有限温度の場の理論についても詳しく書いているっぽい。 ''院試関連'' -数理工学社 詳解と演習 大学院入試問題(物理学) --(京都も含めて)院試問題のだいたいほとんどのパターンが載っていて、とても助かった。ただ、問題はそこまで難しくないものが多いので、やっぱり過去問を解くのは大事。 ''数学関連で少なくとも半分以上くらいは読んだ本'' -斎藤 線形代数入門 --標準的な本。 -杉浦 解析入門1,2 --例が豊富で、辞書としても優秀。 -斎藤 集合と位相 --細かく書いてくれていて、位相空間を初めて勉強して自分にとっては理解しやすかった。 -坪井 幾何学1多様体 --なんだかんだで内容が豊富。 -磯 複素関数論入門 --コンパクトにまとまっている。 -伊藤 ルベーグ積分入門 --読みやすい -今野 微分幾何学 --内容が豊富で、論理をしっかり書いている。(が、初学の私にはかなりしんどかった) -堀田 代数入門 --コンパクトにまとまっている。(私は代数を全然勉強してなくて、この本くらいしか読んでない) -Cannas Lectures on Symplectic Geometry -新井 ヒルベルト空間と量子力学 -伊藤 常微分方程式と解析力学 ''たまに参照する、いい本'' -Jost Riemannian Geometry and Geometric Analysis