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名前 井上 亜星(イノウエ アセイ)

数学系志望。整数論がやりたい。自宅生。

2017年度のKTGU数論セミナーに参加。その本「数論Ⅰ」は証明にミスリードがあったり、行 間が非常に空いている箇所がたくさんあったりするひどい本なので、別の本にした方がよかったと後悔している。

人に相談した問題について。

問1.アーベル群G,H、NがありG/H=NかつN⊂GであるときG=N×Hになるか。

答.セミナー中に話題になった問題。判らない。完全系列が分裂する条件を考えれば、Nが自由Abel群ならGは直積になることがわかる。N⊂Gという必要条件が十分条件になるかどうか。  

問2. F=Z/2Zとする。RをFの加算無限個の直積、IをFの加算無限個の直和とし、IをRのイデアルだとみなす。このときR/Iはflatであることを示せ。

答.RがBoolean ringであることから、Booleanは絶対平坦というすごい定理に帰着することを教えていただいた。0→I→Rに対してテンソルがexact functorなのかどうかで悩んでいたが、テンソルするとゼロになるという事実に気づいていなかった。

問3.RはGCD整域, IはRの射影的加群とする。このときIは単項イデアルであることを示せ.

答.Osborne「Basic Homological Algebra」(p.96)の問題。山崎圭次郎「環と加群」に答えがあった。いわく、整域の商体の部分加群が可逆であることと、0でない射影的加群であることが同値(p.393)。また、GCD整域の可逆イデアルは単項イデアル(p.451)。

本について

山崎圭次郎「環と加群」…古くて読むには適さない。PIDのことを主イデアル整域と書いていたり、UFDのことをGauss整域と書いていたりする。しかし多くのことが載っていて頼りになる。

Osborne「Basic Homological Algebra」…とても親切でわかりやすい。他の本なら「やればできる」と片づけそうなことも丁寧に書いている。おすすめの本。演習問題も部分的にヒントや答えがついている。

雪江明彦「代数学」1,2,3…非常に丁寧にわかりやすく書かれている。誤植も少ないし、正誤表も出ている。演習問題も部分的にヒント・回答つき。おすすめ。ただし第3巻の後半はいろんな話題のつまみぐいになっているので、可換環論のところを読み終わったら、別の本を読んだほうがいいかもしれない。また、可換環論については人によっては内容に不足があると感じるかも。

雪江明彦「整数論」1,2,3…やはり非常に丁寧で判りやすい。第2巻で整数環の基底の決定について詳しく書いているのはこの本の特徴だと思う。整数論なのでFourier解析とか測度論とかガロア理論とかそのほかいろいろの予備知識を必要とするが、ほかの本を極力参照しなくても読めるように書かれいるので大丈夫。おすすめ。

伊藤清三「ルベーグ積分入門」…解析学Iの授業に先立って読んだが、授業のほうがわかりやすかった。測度論を勉強するには定番の本だが、もっといい本はあるかもしれない。後半の関数解析の話は評判が悪いらしい。

チャーチル&ブラウン「複素関数入門」…人に勧められて読んだ本。とにかくすぐ読み通せるので初めにこちらを読み、そのあとアールフォルスを面白いところだけ読むのがいいと思う。ただしこの本には演習問題が自明すぎておもしろくないという欠点がある。

松本幸夫「多様体の基礎」…わかりやすいのだが、演習問題が自明なのと例が少ないのとで読んでいて楽しくない。多様体論の本の定番だが、もっといい本はあるはず。


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Last-modified: 2017-12-16 (土) 02:15:37 (6h)